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輸出梱包

輸出梱包 木枠/密閉箱

■輸出梱包とは?

輸出梱包とは?どんなものを送るの?

輸出梱包とは、製品を海外に輸送する際に製品の破損を防ぎ、輸出先の国へ輸出の規制を満たして送るのに行われる梱包の事を言います。

弊社の場合、アッセンブリの製品を梱包することが多く、主に精密機械や金属機械などの機械製品全般から、ピアノや美術品などを始め、幅広く、多くの製品について輸出用の梱包を行っています。



エンジン、バンパー、つぼ(陶器)、絵画、半導体、マシニング、プレス機、モーター部品、ステンレス粗鋼、アルミフレーム、ボンベ、災害用ロボット、発電プラント、オブジェ、家具、ホッバー(充填機)、金型、車室成型器、厨房機械、車、バイク、空調機械、楽器、看板、ガラス、ショーケース・・・など



輸出梱包の主な目的

海外への国際輸送の場合、長距離輸送になりますし、輸送手段も船便、航空便など、様々な方法で輸送されます。

輸送の過程で、荷役作業を行う場合にフォークリフトやクレーンで傷をつけてしまう、あるいは輸送時の衝撃などで荷崩れを起こしてしまい、製品を破損させてしまう事から守るために適した方法で梱包する必要があります。

また、上記のような物理的な破損だけではなく、船便の場合には潮風の影響で金属製品などは錆びる事もありますし、輸出先の国、船便のルートなどによっては日本とは湿度なども異なりますので、そういった事から守る役割もあります。

その他にも盗難防止としての役割もあります。
さすがに昨今は聞かなくなりましたが、昔はすかし木枠の隙間から荷抜きと言って中身が抜かれるといった事例もありました。

これらのように輸出梱包には様々な事から製品を守る目的があり、適切に梱包しないと製品の損傷、紛失、盗難といった事に繋がるのです。

製品の形状は多岐に及ぶため、梱包業者の知識と経験が必要となります。



輸出梱包時の梱包方法について

梱包には大きく分けると、内装梱包と外装梱包があります。




【内装梱包】

木箱や木枠で外側を梱包する前に、製品に傷がつかないよう衝撃や振動から守るためにバブルラップ、エアパッキン、エアクッションなどの緩衝材等を使用して主に養生を主として梱包いたします。 また、錆が心配な場合には防錆シートなどを用いて梱包いたします。

 

【外装梱包】

外装梱包とは内装梱包した製品を木箱や木枠で梱包することを言います。

特に重量のある製品の場合、製品に合わせて股下(SKID)を作成し、SKIDの上に製品を固定して、さらに木箱や木枠で覆うのが一般的です。





輸出時の木材梱包について



上記のように木材梱包は重量物を国際輸送する際に用いられるポピュラーな梱包方法になります。
弊社でも創業70年以上の経験、包装技能検定士1級の知識で、お客様の大切な製品を梱包しております。

まずは、製品のサイズ、重量、形状などに応じて、荷崩れ、破損しないように梱包箱、木枠、スキッドなどを設計し、製品を固定させ、さらにはこの中で動かないよう固定していきます。
これらをショアリング、ダンネージなどと言います。

木材梱包には以下のようなパーツを組み合わせで梱包箱を作成致します。




木箱(ケース梱包)


いわゆる一般的な密閉木箱で、四方を木板で囲んだ箱型の梱包箱になります。

隙間が空いている木枠とは異なり、製品全体を木板で覆っている為、一番強度が高い 梱包方法と言えます。

木板で覆っている為、密閉木箱と呼ばれています。

 

木枠(クレート梱包)

木枠は木箱とは違い、全部を覆っているのではなく、木の板(木枠)で箱を作成したものになります。
木枠梱包も木箱同様ポピュラーな梱包方法になります。
木箱よりも使用する木材の量も少ないため、安価に作成できる他、密閉されていない為、通気性がよく、通気性の必要な製品などの梱包にも適しています。




密閉の木箱にするか、すかし木枠にするかは業者である我々が決定することではなく、お客様の判断で決定されます。
木箱にするか木枠にするかの選択については主に以下の4つに該当します。


1.製品守秘

権利関係が不安定な開発地位の製品、意匠、特許も合わせ他社に見られたくない製品、オブジェ等フォルムそのものに権利が発生している製品等製品自体の主我が必要な場合は内容物の視野を遮蔽する意味でも密閉木箱が適しています。

 

2.荷抜き等盗難安全性

さすがに昨今の通関では聞かなくなりましたが20年以上前にはなりますが、細かいものを多く1箱にして梱包した場合、すかし木枠だと間からストレッチフィルムやダンボールに悪さをして内容物の荷抜きが行われるという事態が発生したことがあります。

大きな製品を1ケースで梱包する場合には荷抜きという概念自体がありませんが細かい製品を1梱包にする場合は密閉木箱にしたほうが安心だという企業様も多くいらっしゃいます。

 

3.防湿防錆

精密機械、一般機械等については鉄製でできているものも多く、船便については赤道より南北に航行する際の温度差、航空便については高度の違いによる温度差で、いわゆる水蒸気で鉄が汗をかく状態になります。

そうなると鉄製機械は錆に弱いため注意が必要となります。

すかし木枠は形状通り閉じられた形状ではありませんので対応は難しい木箱となります。
密閉木箱は箱自体が密閉であり、内装の養生でバリヤ、VCIとう防錆を行えばそのような心配はなくなります。

 

4.内容物破損防止

海外輸送については仕向け地までに非常に多くに人手を介在し、フォークリフト、クレーン等の荷役機械での荷扱いが基本となります。
その際クレーンでの吊り位置が悪く落としてしまった、フォークリフトの爪で箱を刺してしまった、木箱をフォークの後ろタイヤでひっかけ端をつぶしてしまった等、荷役に関してのあらゆるトラブルが発生します。

落とした、ひっかけた等については木箱であればすかし木枠も密閉木箱も箱なので被害の範囲はあまり変わりませんが、フォークリフトの爪で刺した尖った荷物が当たった。

クレーンのフックがぶつかった等の木枠の隙間を通り抜けることが可能な事故の場合、最悪壊れたまま貨物が到着しても結局わからないまま損害を被る可能性もあります。

密閉木箱であれば側面が合板等木板で覆われていますので側面の破損があっても内容物の製品にまで被害が及ぶ可能性は少なくなります。




以上を参考に密閉木箱かすかし木枠を検討されればよいかと思います。



スキッド(木製)

パレットと似たものでスキッドというものがあります。比較的大きく、また重量が重い機械などに個別にその機械に合わせたサイズ、形状で、クレーンやフォークリフトでの荷役を行えるようにするための製品受け荷台です。

パレットとの違いは下部が空いているという事です。パレットよりも構造が簡単で、使用する部材も少ないため軽量になります。

通常スキッド梱包はそのままドライコンテナに積み込みます。
コンテナが外装箱の役割をする為、それに見合った大きさと物量が必要になります。

 


パレット(木製)

パレットは皆さんご存知の通り、木材や木板を使い作られた荷物を積み上げする際に使用される平台の事です。

大型、重量製品などはフォークリフトを使用し、運ぶことが一般的な為、製品を固定する台座として、パレットやスキッドといったものが使用されます。

現在の主流は「11(イチイチ)」と呼ばれる1100×1100mmが多く流通されています。
パレット梱包の場合は写真のようにストレッチフィルムでシュリンクをしたパレタイズでの流通が一般的です。

 


輸出梱包で使用する木材には燻蒸処理が必要



梱包で使われている木材に病害虫などが寄生していて、病害虫が新たな国や地域に侵入・蔓延することを防ぐために、燻蒸処理が必要となります。

燻蒸処理はISPM No.15という国際輸送に使用される木材梱包材の害虫防止基準で定められており、適切に燻蒸処理された木材にはIPPCマークのスタンプが押印されます。

そしてこれらの燻蒸用木材は登録されている梱包業者(※IPPCマークを所有している)しか使用することが出来ません。



輸出梱包なら弊社にお任せ下さい。

弊社では燻蒸処理済みの木材で梱包箱を作ることも可能ですし、燻蒸処理が必要ない合板、LVL材などを使用しての梱包箱、木枠作りも行っています。

また、創業以来70年以上の実績と経験で、皆さまの大切な製品を安全に輸出国までお届けするお辰代をさせて頂きます。










弊社の輸出梱包事例




製品

狛犬の像

仕向け地

イギリス

重量

1体300kg

梱包形態

密閉木箱梱包


専用のスキット(腰下こしした)を作成し製品を載せます。
載せる際にも石の欠けや破損を起こさないために設置部分に養生用のダンボールやフェルトで養生をします。
養生をし終えたら底の接地面のずれを起こさないように前後左右を固定していきます。

前後左右のずれ止めを行ったらビニールをかけ箱にしていきます。
まず側面に面を立て、左右の揺れ止めを防ぐために固定材で固定します。
その場合にも、欠けや破損を防ぐために固定材にはフェルトで製品に接触する面には養生します。

側面2面の打ち立てが完了したらもう2面の打ち付けを行います。
打ち付けが完了したら、今度は前後に揺れないよう揺れ止めで固定します。
前後左右の揺れ止めが打ち終わったら今度は上下に跳ねないように固定材を打ち付け固定します。

側面も打ち終え、上下の揺れ止めも終え、最後に中身の安全を確認したら蓋をします。
蓋を閉じ必要なケースマーク、ケアマークを貼付、刷り込み等を行ったら作業完了です。






製品

機械

仕向け地

マレーシア

重量

177kg

梱包形態

密閉木箱梱包


キャスタ ーがついており安定も悪いので、 キャスタ ーを浮かし、 かつ固定用のバンドで固定し、転倒しないようにします。

まずはキャスタ ーを浮かせる角材を敷きます。
その際安定の悪さを補強するため固定用のバンドを使い、 両側から引っ張り合い バ ランスを取って倒れないようにします。

キャスタ ーを浮かせる角材にバンド掛を兼用させるように細工します。 また、 製品のアングルの中で固定をしますのであらかじめ固定用の角材を製品の中に通して入れておきます。

続いては封馘作業です。
このくらいの大きさになると箱を被せるという方法ではなく、 側面4面を打ち立てていく方法で箱にしていきます。

まずは側面2面を打ち立てます。 そしてあらかじめ機械の中に入れておいた固定角材を位置決めし、外側から釘打ちして固定します。
固定が終わったらもう2面を打ち立てて箱にします。

箱にしたら、天井面から抑えられる部分を抑え、かつ天井に負荷がかかったり、クレーンで絞られても箱がつぶれないように天井に梁を入れます。

梁を入れることで箱の強度が保たれ天井の上からの負荷やクレー ンでの絞りに耐えられる強度となります。

最後に蓋をして完成です。






製品

測定器

仕向け地

マレーシア

重量

225kg

梱包形態

密閉木箱梱包


お客様のご指定でバリヤでの真空防錆を行います。形状や固定等の兼ね合いもあり、本体、量はしの付属の3つのブロックに分けてバリヤを行います。

大分長手方向に長い長方形になりますので腰下(こしした)は長多面、短手面の双方からフォークリフトで荷役できる差し口にし、クレーンの吊り部をつけます。

製品が錆びないように、中に乾燥材を入れ、バリヤで真空状態にしていきます。

その後、本体を固定していきます。
まずは付属が前後左右にずれない様に底面4面にずれ止めを行います。
ずれ止め作業が完了したら、側面4面を打ち立てていきます。

側面4面を打ち立てる前に付属品の固定用角材をあらかじめ中に仕込んでおきます。
そうしないとテーブル邪魔にになってしまい固定ができないためもう一度開け直さなければならなくなります。

あらかじめ入れておいた付属品の固定用角材で付属品を固定し、本体も前後左右上下の固定を行います。
全て完了したら蓋を打ち封緘します。

封をしたら、各ケアマーク、燻蒸スタンプ(IPPC スタンプ)刷り込み、押印したら梱包完了です。






実績があります

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錆から製品を守りたい

輸出梱包 防錆

船便で送る場合、海水や潮風、湿気にさらされてしまいます。また、送り先の国によっては湿気の多い国もあります。

錆に弱い精密機器などは湿気によって故障しかねません。

そこで、錆から守るために真空梱包や防錆加工をいたします。

燻蒸処理を省きたい

輸出梱包 燻蒸 合板

梱包で使われている木材に病害虫などが寄生していて、病害虫が新たな国や地域に侵入・蔓延することを防ぐために、燻蒸処理が必要となります。(→燻蒸処理の適用国はこちら

燻蒸には1週間〜10日間程度時間をようします。ちょっと面倒でしたり、納期に間に合わない、といったことにもなりかねません。

そんな時には合板を使用します。合板は非木材扱いのため、燻蒸の必要がありません。



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エンジン、バンパー、つぼ(陶器)、絵画、半導体、マシニング、プレス機、モーター部品、ステンレス粗鋼、アルミフレーム、ボンベ、災害用ロボット、発電プラント、オブジェ、家具、ホッバー(充填機)、金型、車室成型器、厨房機械、車、バイク、空調機械、楽器、看板、ガラス、ショーケース・・・など


サービス一覧
 国内梱包・・・木枠、密閉箱で製品を梱包して国内に発送
 輸出梱包・・・製品を海外へ送りたいときはこちら、防錆・燻蒸処理もOK!
 セルフ梱包・・・とにかく経費を削減されたい方へに、任意のサイズで箱のみ販売
 レンタル梱包・・・1回しか使わないので、箱を借りたいという方に、箱を貸し出します













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プラ段ボール箱ネット ハリマ梱包株式会社  

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