ワンタッチ組立箱開発　法人向け視野に

木材による梱包やプラスチック段ボールの販売を手がけるハリマ梱包(株)(相模原市上鶴間1-8-36)はこのほど、ワンタッチで組み立てられる梱包用木箱「キバコン」を開発した。同社が始めた一週間レンタル梱包サービスの利便性をさらに高めるもので、ネットオークションなどでたまたま中・重量物用の梱包が必要になるなど小口のスポット需要を見込む一方、法人向けに保守サービスも含めた年間契約も視野に入れている。

同社は昨年頭からセルフ梱包のサービスを開始、発注者が同社の梱包キットを基に自分で木箱を組み立て人件費を抑えた。昨年十一月からは木箱のレンタル事業を開始、受取人から同社が木箱を引き取り、再利用してコストを抑えた。キバコンはさらに梱包キットを折り畳み式のワンタッチで組み立てられる仕様にして、発注者や受取人の組み立てと解体の負担を軽減する。

大きさは80×80×80cmで荷物は200kgが目安。これまでは六面がねじで組み立てる方式だったが、キバコンは側面が折りたたみ式になって蓋が付き、台座にかぶせて専用のベルトで固定するもので、組み立て時間は約20分かかっていたのが2分程度に短縮出来るという。あらかじめ特殊金具がついているため、組み立てに工具も必要ない。レンタル料は変わらず、受取人に荷物が到着した日から運送会社の引き取り日までの一週間で三千円。発注者への梱包キットの発送料と、同社への返送料は別途かかる。

同社はキバコンが修理を加えながら、二、三年は使い回せるとみており、環境負荷の綿でも優れているとしている。杉浦社長は「レンタル梱包の利用者の作業効率が良くなる。新しい市場なので予測が経たない部分があるが、潜在ニーズはあると思う。法人向け年間契約と木箱の修理、交換などメンテナンスなどの保守サービスも展開していきたい」と話している。